トーマツ企業リスク研究所(有限責任監査法人トーマツ)は、2012年版の企業のリスクマネジメント調査の結果を発表した。
以下は、その中の優先すべきリスクのランキング。
- 地震・風水害等、災害対策の不備
- 海外拠点の運営に係るリスク
- 情報漏えい
- 財務報告の虚偽記載
- 子会社ガバナンスに係るリスク
- 製品、サービス品質のチェック体制の不備
- 海外取引に係るリスク
- 過労死、長時間労働等の労働問題の発生
- 大規模システムダウン・情報逸失
- 人材流出、人材獲得の困難による人材不足
- 顧客対応の不備
- 経営の機能不全
- 役員・従業員の不正
- 業務運用ミスによる多額損失の発生
- 規制緩和、強化(法改正、業界基準等)への対応の遅れ
- 危機発生時のマスコミ対応の不備
- 知的財産権の侵害・被害
- IFRS(国際財務報告基準)への対応遅延
- その他
- 記録管理の不備による重要情報の喪失、監査・検査対応の非効率
- 企業買収防衛策の不備
- 感染症拡大による事業継続の困難
- 優先すべきリスクがわからない
- 地球温暖化対策の遅れ等、環境対策の不備
- 雇用調整に起因する訴訟の発生
1位は「地震・風水害等、災害対策の不備」だが、この項目は3%以上、前年に比べ下降、企業はこのリスクを緊縛の課題としてみなしていないと思われる。同様に、「情報漏えい」「製品、サービス品質のチェック体制の不備」も、前年比3%下降した。
逆に、3%以上の上昇があった項目は、2位の「海外拠点の運営に係るリスク」、5位の「子会社ガバナンスに係るリスク」、7位の「海外取引に係るリスク」、8位の「過労死、長時間労働等の労働問題の発生」、12位の「経営の機能不全」で、海外の経営関連に関するリスクが高まっていると思われる。
出典:トーマツ